タスクを分解する時には物語を意識するといい

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タスクを分割する際、その粒度をどの程度まで細かくすればよいか。

その大きさは、その人の仕事内容や作業環境、使っているツールにより適度な大きさが異なるため、一概にこれくらいとは言えません。

ただ、大き過ぎると作業内容が漠然としてしまい、細かすぎるとリスト作成と更新に手間が掛かります。

このタスクの分割問題については、これまで色々な試行錯誤を繰り返してきましたが、その成果として、プロジェクト(GTDにおける複数のタスクの集まり)を作る際の良いルール見つけたのでシェアしたいと思います。

 

プロジェクトには物語があるか?

未完で無い限り、映画や小説などの物語には終わりがあります。

物語にはその結末に向かって、読者や視聴者が楽しみ、そして混乱すること無く理解できるストーリーの組立てが必要です。

その物語の組立てのとき、語るべき大切な内容が抜けていたり、順番が前後すると、作者が意図した内容が伝わらないばかりか、混乱を招いてしまいます。

そうなると、その物語がどんなに素晴らしいものであったとしても台無しです。
この点を踏まえ、タスク管理に話を戻します。

タスクの集合であるプロジェクトにも物語と同じく始まりがあり、そして終わりがあります。
そのプロジェクトの目的は物語のテーマであり、それを終わらせるのに必要な具体的な行動をリスト化し、プロジェクトを管理するデータベースに保存します。

いわばそこに保存されている無数のタスクリストが物語の骨子であり、それを見ただけでプロジェクトの目的や全体の流れがイメージ出来ないなら、そのプロジェクト(物語)の作り方はイマイチという事です。

プロジェクトにマイルストーンを設ける

物語には始まりと終わりだけでなく、その途中には物語の節目となる色々なイベントが盛り込まれます。

そのイベントの入れ方がイマイチだと、全体の流れが単調となり物語の面白さも半減です。
タスク管理において、そのイベントはプロジェクト完了に至るまでの色々な節目と言えるでしょう。

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プロジェクトに登録されているタスクリストには、そのタスクがどのような状態かを示す「記号」を付加するとともに、具体的な行動以外の節目を登録しておくことで、その流れを俯瞰出来るようになります。

わたしがタスク名称に付加している記号は現在このようなものです。

◎:発注者確認
⇒:資料提供・送付
∩:移譲タスク
◆:資料・検討結果受領
★:マイルストーン
?:確認事項

記号あり、記号なし

では具体的に記号を付けた場合と、付けない場合のそれぞれにおいて、そのプロジェクト中のタスクリストがどのように見えるか試してみましょう。

ここでは、先日行った英文報告書作成のプロセスを例として紹介します。

【記号なし】
・英文報告書の原稿作成
・翻訳会社への手配
・レイアウト調整
・社内確認
・発注者への確認
・部数確認
・印刷会社へ発注
・発注者へ納品
【記号あり】
・英文報告書の原稿作成
⇒:翻訳会社への手配
∩:翻訳作業
◆:翻訳結果を受け取る
★:英文翻訳終了
・レイアウト調整
⇒:調整後の報告書を社内配布
◎:社内確認
◎:発注者への確認
★:印刷用原稿の完成
?:部数確認
⇒:印刷会社へ発注
∩:印刷
◆:印刷物受領
★:発注者へ納品

記号なしの方でも抜けは無いのですが、各タスク間の関係は今ひとつ曖昧で断片的。上下の順番が一つでも入れ替わると、全体の流れも分からなくなってしまいます。

その点、タスク名称の頭に記号を入れ、そのプロジェクトの開始から終了までにどのようなタスクを実行し、それぞれのタスクが完了するにはどのような節目が必要かを記載することで、そのプロジェクトが一連のストーリーを持つようになるのです。

まとめ


プロジェクトを作成するにあたり、登録するタスクをどの程度の粒度まで分解するか。

この問いに明確な答えはありませんが、リストを見て全体の流れと節目をイメージ出来るようにすると、自然に「良い感じの」粒度に出来るのです。

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Nozbeのプロジェクト名には「番号」を振ること

NozbeのUIで優れていると感じるのは、各タスクの順番をマウスで並べ替えられたり、他のプロジェクトへ移動する事の出来るドラッグ機能です。

慣れてしまうと

・タスクのプロパティを開いて
・プロジェクトオプションを表示させ
・移動先のプロジェクトを選択する

のような操作はまどろっこしくて仕方がありません。
しかし、このドラッグ操作にも一長一短があります。

タスクを他のプロジェクトへ移動させるには、最初にラベルを使って異動先のプロジェクトリストを左サイドバーに表示させる必要があります。

プロジェクト数が多い場合、この一手間をかけないと、移動先のプロジェクトを見つけるのに一苦労してしまします。

この移動の操作が面倒だと、インボックスのタスクを処理・整理する際に手間となり、ストレスとなります。

これを簡単にする方法、それがプロジェクト名の頭に番号を振ることです。

 

前回の記事では、自分の役割毎に目標を定め、それに対応したラベルを作り、GTDをベースとしたタスク管理をトップダウンで管理する方法について説明しました。

 

7つの習慣のミッションリストをタスク管理ツールに落としこむ – このまま一生β版

その作業の中で、ラベルとプロジェクト名の全てに番号を割り当てています。

では、インボックスに入っているタスクを移動するにはどうすれば良いでしょうか。

ここからは具体的な操作画面を使って説明します。

 

▼タスクのプロパティ画面を開く
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▼プロジェクト選択のプルダウンをクリック
image

ここで、右上の入力欄に番号を打ち込みます

▼010を入力
image

 

▼013を入力
image

 

▼043を入力
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このように、番号を打ち込むことで、目的のプロジェクトを絞り込んで表示させることが出来ます。

英語圏のNozbeユーザーであれば、アルファベットの直接入力で簡単に目的のプロジェクトを表示させ選択が出来るのでしょう。

日本語では、ローマ字入力を行い日本語に変換し確定させるという一手間があるため、そうはいきません。その変換作業を省くためプロジェクト名称の頭にテンキーで直接入力できる数字を割り振っておくのです。

海外のサービスを日本向けにローカライズし、快適なUIを実現させるには、文字の入力に変換という一手間がかかる事を念頭に置いてほしいものですね。

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7つの習慣のミッションリストをタスク管理ツールに落としこむ

medium_1396343056 photo credit: mohammadali via photo pin cc

ボトムアップが基本のGTDをトップダウンの視点で管理する方法です。

 

GTDのフローは、身の回りにある気になる事の収集から始まります。
気をつけなければならないのは、収集した気になる事、そこから生成したタスクリストを高い視点からレビューを行わないと、目先のタスク管理と実行に謀殺されてしまうことです。

 

これでは、ボトムアップどころかボトムステイです。

書籍の中では、レビューを行う際、それぞれの高度毎にどの様な視点を持てば良いかについて紹介されています。

 

高度5000メートル 人生
高度4000メートル 3~5年後の構造
高度3000メートル 1~2年後の構造
高度2000メートル 責任を負っていること
高度1000メートル 現在のプロジェクト
高度0メートル  現在の行動

しかし、その言わんとすることは理解出来るものの、具体的な方法となると、何処から手を付ければ良いか悩んでしまい、レビューの手が止まってしまいます。

おそらく、この部分についてしっかり書こうとすると、それだけでも本一冊の分量になること。

それと、GTDの解説本としては、語るべき対象から少し外れること。また、このテーマについては、求める結果、・目標が人それぞれ大きく異ることから、具体的な方法論まで記述しなかったのでしょう。

この分野に関する書籍としては、おそらく

思考は現実化する
7つの習慣

などが適切です。
この記事では、7つの習慣で紹介されている役割ごとのミッションを、どのようにして具体的なタスク管理ツールに落としこんでいくか。そのプロセスについて紹介します。

 

自分の役割とは何か?


7つの習慣(第三の習慣)では、自分がどのような役割を担っているか、そしてその役割についてどのような目標を定めるかについて説明されています。

本の中では、例として

【男性】
・夫・父親
・商品開発担当課長
・研究員
・部下を育てるもの
・友人
・人生を楽しむもの
・健康維持
【女性】
・自分を成長させる
・妻
・母親
・プランナー
・情報発信
・PTAの役員
・料理の名人

男性、女性の視点からこのような役割が挙げられています。

 

わたしの場合は

・仕事:職務
・仕事:プロジェクト
・家族:夫
・家族:父親
・親族
・個人:健康
・個人:自己研鑚
・個人:ソーシャル
・勉強会主催

 

大きくはこのような役割があると考えており、このそれぞれの役割毎に複数のプロジェクトが登録されています。

medium_33052669 photo credit: John Carleton via photo pin cc

役割ごとのミッションを整理する


整理した役割と、その役割に対する目標は、紙に書くなど目に見える形にして定期的に確認し更新します。

そのツールとして使っているのは、ブラウザで利用できるマインドマップサービス、Mindmisterです。

他にも色々なサービスがありますが、PCのブラウザ、iPhone(iPad)アプリで同じデータを編集出来ること。またGoogleドキュメントと同じように一つのデータを復数の人で同時編集出来ることから、このサービスを使うことにしました。

 

Mind Mapping Software – Create Mind Maps online

具体的な方法としては、役割ごとにマインドマップのブランチを伸ばし、それぞれについて細分化出来るものは分割し、その一つ一つについて、目指す目標を書き込みます。

大切なのは、この段階で完璧なリストと目標を作ることではなく、それを定期的に確認し、タスクリストを整合をとるための習慣を作ることです。

わたしはその振り返りの時間を、週末の週次レビューで行なっています。

タスク管理ツールとの関連付け


役割と、役割ごとの目標が出来たら、それぞれの項目と具体的なタスクリストとの関連付けを行います。

タスク管理ツールとして使っているのは、PCのブラウザで使用するNozbeです。具体的な関連付けはNozbeのラベル機能を使います。

その関連付けの方法は、ラベルの名称を、先ほどマインドマップで作成した役割の名称と合わせること。そして、全てのプロジェクトをそれぞれのラベルに振り分けることです。

幾つかのラベルについて具体的に説明します。

▼仕事:ここでは、私が担当する案件の一覧が表示されています。

image

▼仕事:各仕事には復数のプロジェクトが格納されてます。
image

▼勉強会:私が参加したり企画している勉強会の一覧です。
image

このようにして、抽象的になりがちな自分の役割と、それぞれの目標を明らかにし、具体的なプロジェクトリスと関連付けながら、それぞれの目標に進むための具体的な行動をタスクリストとして追加するのです。

そして週次レビュー、月次レビュー、年次レビューを行う中で、ミッションリストの内容を加筆・修正し、登録しているタスクに抜けが無いか、塩漬けになってないか、少しづつでも進んでいるか、不必要となった役割はないか、などの確認を行うのですね。

このプロセスを通じて、初めてGTDの高度モデル、7つの習慣で説明されるようなトップダウンのタスク管理と、GTDの基本であるボトムアップのタスク管理が結びつくのです。

 

まとめ


現時点で作成している役割ごとの目標は、まだまだ曖昧です。これから行うレビューの中で、それぞれの目標に対し、5年度、1年後、1ヶ月後などの期限を切り、それぞれに対するより具体的なロードマップを作ります。

GTDを基本とするタスク管理を初めて、もう二年以上経ちました。
仕事も含め、日常生活をストレスフリーに過ごすためのタスク管理は身につけたと思いますが、今後はより高い目標に到達するためのタスク管理について模索したいと思うのです。

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AwesomeNoteがバージョンアップして同期の遅さが120%改善した!

アップデートの内容にEvernoteとのAutosync同期スピードアップの項目がありました。

AwesomeNoteは高機能ではありますが、Evernoteとの同期スピードの遅さには定番があり、それゆえに使うのを辞めるユーザーも居たかと思います。

今回のバージョンアップで、そのボトルネックがどれくらい改善されたかみて行きましょう。

▼気になるバージョンアップの内容
Image(162)

 

インストール後の設定画面では、自動同期の設定項目が追加されています。

▼自動同期をONに設定
Image(163)

設定を有効にするには、最初にデータベースの同期が必要です。

【すぐに同期】を押すと処理が始まりますが、これが終わるのに相当時間がかかりました。(何度もアプリが落ちながら約一時間くらい)

この処理にかかる時間は、同期させているノートブックや総ノート数によるので数が多い方は気長に待ちましょう。

▼この処理さえ終われば!
Image(164)

 

同期が終わったので、ノートを一つ編集してみると、数秒後にデータ転送が始まり、あっという間に同期が完了しました。

 

▼同期完了のお知らせ
Image(165)

これは凄い!これで母艦のEvernoteとのデータ同期に一切気を使う必要がなくなりました。

最近Evernoteとの同期速度を売りにしたアプリが沢山リリースされ凌ぎを削っていますが、Awsomenoteが再度その王座を取り返したようですね。

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Nozbeデスクトップクライアント(Mac)のバージョンアップ情報

Nozbeのデスクトップクライアントに気になるバージョンアップ情報です。残念ながら今回はMac用のみ。

私も含めWindowsユーザーはもう暫く我慢のようです。

 

Test Nozbe (Want to test new Nozbe for Mac 1.3 with rich comments?)

 

▼バージョンアップの内容ScreenClip(144)[4]

上の画像が、今回のバージョンアップの内容ですが、幾つか気になるものがありましたので、その内容について考えてみたいと思います。

・リッチコメント
コメントの文章をリッチテキストで書けるようになるようです。
これはそれほど嬉しくありません。

・コメントにファイル添付

 

コメント欄にファイルを添付することが出来るようになるのでしょう。
これまでも、プロジェクト情報の一つとしてファイルを添付出来ましたが、作業の細い指示内容を記載するコメントに、閲覧するファイルを直接て添付出来たほうが便利です。

 

・コメントにチェックリスト
ユーザーフォーラムでもサブタスクの導入要望は何度も要望されていましたが、コメントにチェックリストを付けることでその代りにするようです。
どの様な形で実装されるのか気になる所です。


・Evernoteノート、Dropboxファイルからタスク作成
基本的にはEvernoteにはタスクは入れない(タスクリストは一箇所にまとめたい)のですが、中にはWebクリップの中から色々なやりたい事が出てきます。
Nozbeに関連付けしたEvernoteノートを直接タスク化出来れば
Web⇒Webクリップ⇒NozbeへTask生成 という流がスムーズに行きそうです。

 

Nozbeのデスクトップクライアントは、もう一歩というところで完全移行が出来ずにいます。

もしかすると次回のバージョンアップでそれが出来るかもしれませんね。

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Nozbeを使い社内打ち合わせを円滑に行う方法

各部署の業務報告を延々と聞かされるだけの会議は嫌いです。
それと同じくらい嫌いなのは「これから実行すべきタスク」に対し、誰がやるのかが曖昧なまま終わってしまう社内打合せです。

その仕事を「これからどうやって進めるか?」を決めるための場であるにも関わらず、やるべき事の担当が明確にならなければ、その仕事は一歩も前に進みません。

それを避けるために行っているのが、タスク管理ツールを確認しながらの会議です。

Image(161)

画面に表示されているのはもちろんNozbe。チームメンバ全員がアカウントを持ちプロジェクトを共有しています。

作業の進捗確認や、大幅な方針変更が生じた際の作業項目確認は、このような感じでPCを囲む所から始めます。

打ち合わせを行いながら、やるべき事が出てきたらその場で新規タスクを追加し、終わる前に誰がどのタスクを担当するかまで決めるのです。

 

▼仮にでも良いのでその場で担当を決めるScreenClip(143)

 

打合せの場にPCが無い場合は、プロジェクトリストをプリントアウトします。

Nozbeの使い方~その12(社内ミーティングの実践方法) – このまま一生β版

その仕事を誰がやるのか?

これを決める作業は時に苦痛を伴います。しかし、これが明確に決まらないと誰の手も動きません。誰かが担当になる事で、始めて「出来ない」という判断と他の人へのタスク移譲も出来るのですから。

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