■頭に浮かんだイメージ
仕事中や道を歩いている時、自宅でお風呂に入っている時や布団に入っている時、アイデアや断片的な思考がぱっと閃く事があると思います。
この写真は会社で仕事をしている際、ふと頭の中に浮かんだイメージを、忘れないよう目の前の紙に書きなぐったものです。
このイメージの大元はこちらの記事です。ギリギリまで「まとめに入らない」能力
仕事では常に成果が求められそれに対する評価がなされます。良い仕事をしたかどうかの評価は、アウトプットしたもの質と併せ、それを生み出すために要した時間が判断基準とされます。
当然ですね。完璧で美しいプレゼン資料の作成に1日かけた人と、言いたいこと的確に伝えることを主目的とし、細かなレイアウトや体裁を省き2時間で作成した人とでは後者の方が「仕事が出来る」と評価されるでしょう。
仕事の出来る人は、様々なフレームワークを駆使し、色々な視点から問題・課題を見つめ、それを解決するために最も効果的な一本の道筋を見つけるのが上手なのだと思います。
仕事が始まった瞬間に落とし所を定め、それに向かって一直線に進むやり方はけっして間違っていません。限られた時間の中、次々と襲いかかってくるタスクを処理し、アウトプットを出し続けていくには必須のプロセスです。
■何が創造的なアイデアを妨げるか
しかし、成果に対する評価に創造性という判断基準が入ると、このプロセスは途端に力を無くしてしまうように思えます。この方法で生み出される成果は、既存の成果の枠を超えることはなく、過去に生み出されたアイデアの焼き直しになってしまうからです。
仕事を進める上で浮かんでくる沢山の思考、解決すべき問題・課題が下の図の小さな○だとすると、最も大切な部分を的確に囲うことが、効率的な仕事のやり方です。
その仕事に対する経験が浅いと、囲いの範囲が小さくなり大切な事項を取りこぼしてしまいます。的はずれな人はその囲いの範囲が中心からズレているような人なのでしょう。
先程も述べましたが、効率的なアウトプットを主目的にすると、一つ一つの仕事を終わらせるスピードは早くなりますが、創造的な発想が失われてしまいます。
その原因は、一度は思考の表面に浮かんだアイデアが、アウトプットの落とし所を最初に定めた事による囲によって除外される事で、スタートの時点で捨て去られてしまうからです。
■創造的なアイデアが産まれる時
それでは、どのような時に創造的なアイデアが産まれるのでしょうか。私の体験では、目の前にあるアイデアと、他のアイデアが繋がり、融合した時、これまでには無かったような斬新的なアイデアが産まれるように思います。
これは、与えられたツールを規定の方法で使っている時には、そのツールが目的とする当たり前の結果しか出ませんが、使い方を工夫し、別のツールと組み合わせることで、思ってもみないような結果を出せるのと同じです。
そのツールとツールを繋ぎ合わせるためのアイデアこそ、枠にとらわれずに発散した思考の粒。私の描いた落書きの○と○からはみ出た小さな○なのです。
この枠に囚われない思考が、複数のアイデア同士を繋ぐことで、より大きな円を描く時、始めて既存の枠組みを超えたイノベーティブなアイデアが産まれるのです。
思考をサポートする方法・ツールとして、ブレインストーミング、KJ法、マインドマップなど色々ありますが、それを実行する際には、自分自身の思考の中に見えない枠が出来ていないか確認する必要があります。
既存の枠に囚われたまま思考を広げるのは、ハガキほどの大きさの紙にマインドマップを書いているのと同じです。
自分自身がその枠に囚われていなだろうか。。
客観的に自分自身を見ることは難しいですが、常に自問自答したいと思うものです。
電子書籍「あのプロジェクトチームはなぜ、いつも早く帰れるのか?」を発刊させて頂きました。執筆する際、最も力を入れた箇所、想いについてはこちら
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