仕事を進める上で、どうしても避けられないのが作業の分担です。大きな案件になると、作業量は到底一人でこなせる量では無くなります。また、設計の分野が道路、橋梁、河川等と専門外の分野に広がると、作業量だけではなく技術的なサポートも必要となります。
そのような場合は、各作業項目毎に担当部署、担当者を振り分け、定期的に進捗状況の確認や設計内容のすり合わせを行います。作業の振り分け先が、自分の部署、また社内の別の部署であれば、打ち合わせは簡単です。テーブルに図面を広げ、面と向かって行えますからね。でも、その相手が別の支社や社外の協力会社になると結構大変です。
今みたいにパソコン環境、ネットの環境が整っていなかった頃は、図面の一部をFAXで送り、それをお互い見ながら電話で話していました。最近では図面をPDFで送信し、パソコンの画面で見ながらか、またはプリントアウトされた図面を見ながら電話で話す。というのが普通です。
ここで問題になってくるのが、面と向かって話をしていないので、相手に説明をしたい図面の箇所が何処であるかの共通認識を持つところから始めなければならない所です。
資料が大量にある場合は、そのページ数から始まり、お互いがそのページに行きついたら、その図面の何処を見て欲しいかを「口頭で」説明する必要があります。
簡単な場合は問題ないのですが、細かい内容になってくると、自分が見て欲しい所を相手に伝えるだけで一苦労の場合もあります。ひどい場合には見ている図面自体が違ったりと。。。
そのような困ったケースを避けるために使っているのがCrossLoopというフリーソフトです。
このソフトは、自分のデスクトップ画面を相手のデスクトップに表示させる事が出来ます。その逆ももちろん可能です。
予め、お互いのPCにインストールする必要がありますが、その準備さえ出来れば、簡単なバスワード入力だけで、お互いが同時に同じものを見るという、社内で行うようなFace to Faceの環境を作ることが出来るのです。
共有の方法は、お互いソフトを立ち上げ、画面を見せたい方「共有側」に表示されている12文字のアクセスコードを「閲覧側」の入力欄に入れてもらうだけです。
画面を見せてもらう方は、Skypeのメッセージなどを使い、送ってもらったアクセスコードを入力します。
各自が操作するマウスのカーソルを同時に表示させられるので、自分が見て欲しい所を指し示すことも可能ですし、場合によっては相手のPCをリモートコントロールすることも可能です。
こちらの記事にも書きましたが、このソフトを使うようになって、協力会社の方をわざわざ呼んで打合せをするような場面が一切なくなりました。
打合せに使用するツールとしては、スカイプも併用します。
お互いが常にオンライン状態なので、何か確認したいことがあればチャットで質問します。
少し難しい話になると「ちょっと通話しましょうか?」という話になり、それで足りなければクロスループで画面を共有しながら話をします。
一緒に作業をしている人が隣に座っていれば感じなくて良い苦労も、その人との距離が離れれば離れるほど大きくなります。その苦労は同じやりかた、同じ道具を使っている限りなくなる事はありません。
それが当たり前と思ってしまえばそれまです。もし日常的に感じている困っていること、不便なことがあれば、その気持ちをスルーさせず、一度それはなにか?と問いかけてみましょう。
もしかすると、いま抱えている不具合を解決できる良いアイデア、ツールが見つかるかもしれません。
しかし、このツール探しには、気を付けなければならない事があります。ネット上には便利なツールを紹介するブログ、便利なネタを紹介するTweetが沢山ありますが、人から紹介されたすぐに使えるツールはすぐに使えなくなります。
日毎から感じていた不具合を解決したいという気持ち。その空白を埋めることが出来るツールこそ今を変え、自分のマインドセットを変えるものになります。もしかすると、そのツールは最新のITツールではなく、手帳やメモなど使い古されたアナログツールかもしれません。
何を使うかではなく、何かを改善したい。その気持ちが最高のツールとなるのです。
ライフハックとは、違いをもたらす違いを自分の中から見出すプロセスだと思っています。ツールの使い方に躍らされるのではなく、自分が何を改善したいのかを常に自問したいと思います。
追記:
とは言っても好きなモノは好き。新しいものが出たらすぐに飛びつくのがライフハッカー的な生き方ですよね(笑)
電子書籍「あのプロジェクトチームはなぜ、いつも早く帰れるのか?」を発刊させて頂きました。執筆する際、最も力を入れた箇所、想いについてはこちら
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