予防接種は病気に罹りにくく、また罹ったとしても症状が軽くすむよう、体に抗体を作るためのワクチンを前もって接種することです。
その予防接種がタスク管理に似ていると思ったのは、常時にはそれほどの効果がなくても、非常時にはその効果が如実に現れること。また予防接種をしていないと、その非常時に大変なことになることです。
タスク管理という技術は現代のビジネスパーソンにとって必須のスキルだと思うのですが、あまりにも基本的であるためか、職場でも学校でも体系的に学ぶ機会は殆どありません。おそらく、試行錯誤を重ねて自分独自のやり方を作り上げているか、またはタスク管理という行為と無縁のスタイルかのどちらかでしょう。
環境によっては、わざわざ時間をかけてタスク管理を行う必要がないのかもしれません。それはそれで良いのです。必要無いのに手間をかけるのは時間の無駄にほかなりません。 自分自身も、普段はタスク管理自体に力を入れすぎないよう気をつけています。
かつての自分がそうだったように、常時に力を入れすぎると、タスク管理自体が目的になってしまい、良い手法、良いツールが無いかと探し回る難民になってしまいます。
また完璧に実行しようすると、手間が掛かりすぎ、本来進めるべき作業に支障が出てしまう、本末転倒な状況に陥っています。これでは、モチベーションも上がりませんし、タスク管理に挫折してしまう原因にもなりかねません。
なので、私がタスク管理を行うときは、こんな状態にならないよう「8:2の法則」を頭においてます。具体的には、二割の労力で八割の成果を出すことを目標とし、管理自体に完璧さを求めない。常時では程々の労力で、100点とは言えないまでも、業務が滞りなく進み、与えられた目標に対する成果が出せれば良しとする考えです。
周りを見回すと、分刻みでタスク管理を行うスクシュートの猛者もいらっしゃいますが、そこに至るには長い時間と並大抵ではない努力が必要です。ここでは一度その境地は諦めましょう。というか私は挫折しました。
普通の人は、締切前や仕事が重なる、いわゆる非常事にだけしっかり力を入れ、作業のクリティカルパスを最短で抜けられるような段取りが出来ればいい。それくらいで良いと思うのです。
逆説的な見方をするなら、そのような非常時に陥らないよう、定期的にタスクリストを見直し、メンテナンスをすることが必要です。二割の力はここに注ぐべきだと思うのです。
その作業がいわゆる週次レビューになるのでしょう。この作業を定期的に行うことで、タスク管理という予防接種の効果を持続させることが出来るのです。
しかし、このレビューのやり方にしても人それぞれで、大切なステップだと分かっていてもおざなりになっていることが多いようです。自分自身も確実に実行している訳でなく、やったりやらなかったりといい加減です。
タスク管理分科会では、この週次レビューの方法を再度見なおそう!というテーマで勉強会を開催する予定です。日次は11/19日の日曜日です。
詳細はこちら。
今回の勉強会では円卓を参加者の皆さんで囲みながら、GTDのレビューステップを実践して頂きます。
その中で、我々スタッフや他の参加者さんの方法、手順、ツールを実際に見て頂き、自分のレビューシステムを見直すヒントを持って帰って頂ければと考えています。
実はつい先ほどまで、ワーキングの方法についてSkypeを使ったスタッフミーティングを行なっていたのですが、必要以上に盛り上がってしまい、時間切れ。。
逆に、真剣に話をしようとすると、それくらい深い内容のものだと言うことだと思うのです。参加するだけではなく、参加後、作り替えた自分のレビューシステムを持って帰れるような勉強会にしたいと思います。
電子書籍「あのプロジェクトチームはなぜ、いつも早く帰れるのか?」を発刊させて頂きました。執筆する際、最も力を入れた箇所、想いについてはこちら
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